口にし続けた夢は焼き立てケーキの香りに満ちた
同世代が集う小さなカフェ

• 冷蔵庫や業務用シンク、家庭用オーブンなど、 持ち込みの調理器具を自由に設置できるアレンジ自在のキッチンスペース
• グレイッシュカラーでまとめた壁面には、 お気に入りのアーティストが手掛けたワイヤーアートでポイントを
• 「ここは何のお店かな？」と気になる佇まい。 行き交う人の目を引く可愛い三角屋根と広い窓で、記憶に残る外観に

長年の夢に好きなコトとモノを詰め込んで

以前は全く違う仕事だったし商売をやったこともなかったけれど、『いつかお店を開きたい』とずっと言ってたんです。だから家族からも、『いつやるの？』って言われていて(笑)」。ケーキを作りながらそう教えてくれたのは、2022年5月に念願のカフェ&雑貨「Blue Marble」をオープンしたM様。シフォンケーキの購入やイートインが可能で、ハンドメイドのアクセサリーやリネン素材の洋服なども並んでいます。人気があるのは約10種のレパートリーから毎日3～4種類を焼き上げるシフォンケーキ。店の外にまで漂ってくる甘い香りに導かれて、多くの人が足を運びます。「建物の建築中に、『何のお店ですか？』と聞きにきたんですよ」と話すのは、徒歩でケーキとコーヒーを買いにきたお客様。コンパクトな佇まいながら個性的なPACOのショップは、オープン前から話題になっていたようです。

実はこのお店、ある程度の年数で閉店することが決まっています。「私の体力的なことも考えて、期間限定にしています。だからこそ、やりたいことを精一杯楽しみたいですよね」。そう話すM様の夢のためには、ミニマルな予算も重要な要素でした。

決め手は住宅仕様の安心感と予算のバランス

「知り合いが多いところでお店ができたらいいな」と考えていた時に実家近くの土地を購入できたことで、いよいよ具体的な店舗づくりがスタートしました。将来を見据えて、いずれ撤去がしやすいようにとコンテナやユニットハウスを見学に行き検討していた中、M様が最後に訪れたのがPACOの展示場でした。「店に立つのは私一人なので、まずコンパクトな広さが丁度いいと思いました。そして元々が住宅仕様だから暑さや寒さに強いし、必要なものが最初から揃っているのが良かったです」とM様。もちろん、店舗として様々なオーダーメードも可能なので、業務用のシンクや家庭用のオーブンなど調理器具は持ち込みにして、M様が動きやすくて効率的なスペースを実現。また客席はお一人様でも利用しやすいカウンター席とテーブル席を確保し、カフェやおしゃべり、時には雑貨制作のワークショップまでゆっくりと楽しめるレイアウトにできました。また内装にもこだわり、壁紙はグレイッシュなブルーとベージュに。その落ち着いた壁面にはスワッグやワイヤーアートをさり気なく飾り、M様のセンスを散りばめています。

これからも同世代の仲間との楽しい時間を

一目見て印象的な外観にも、M様らしさが表現されています。ガルバリウム鋼板の外壁に可愛い三角屋根、広い窓ガラスとドア、そしてブルー×ホワイトのオーニングなど、オシャレで温かさのある雰囲気はお客様の記憶に強く残ります。そして入り口前のタイルは友人たちに二日がかりで貼ってもらい、車で訪れるお客様用に車４～5台が停められるスペースも整えました。「お店を始めて嬉しかったのは、ケーキを食べた方がまた来てくださること。近くの方もいらっしゃるし、お土産用にと車でわざわざ買いに来てくださる方もいます。元々は、私と同じ世代の人たちが集まる場所を作れたらなと思ったのが、店づくりのきっかけでした。これからはシフォンケーキのほかにも、ランチやアクセサリーのワークショップなどで同世代のお客様と一緒に楽しめたらいいですね(笑)」。

長く温めていた想いを、PACOでカタチにしたM様。今日もまた、数々の美味しいシフォンケーキを焼きながら、お客様に甘くて幸せな香りを届けています。